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2010年9月23日木曜日

2006年11月のメール

2006年の村での様子を書いたワリードからのメールをご紹介します。
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この15日間バグダッド郊外の村にいてメールが出来なかった。バグダッドの地獄から避難している。不幸なことに毎日大勢の武装集団に村が襲撃されている。彼らはサドル派マフディ軍の兵士だ。詳しくは書くことができない。インターネットカフェが秘密警察により監視されているから。

この村に来てから自警団に参加し、毎夜2時間武器を持ち戦いの前線に出ている。これまで幸運にもリアルな戦闘には出くわしていない、実際の戦闘まっただなかでは後ろに下がっていろと友人ら言われたことがあったが。
ほんとうのところ役に立つような戦争経験がない。
毎晩、眠りにつくのが難しい。殺された弟が胸に去来する。ようやく眠りに落ちても犬が何かささいなことで吠えただけで目を覚まし、最後の時が来たのではと考える。

*ワリードの村は首都バグダッドの郊外とはいえ砂漠にぽつんとあるオアシスのようなのどかな村でした。ワリードはこれまで自由人的に外国人とつきあい、田舎の保守とは遠いところにいたのですが最後に血族を頼りローカルなコミュニティに戻りセキュリティを得たのでしょう。
当時ワリードの苦境を知りごく近い数名で支援をしました。広く呼びかけることはしませんでした。今回の逮捕での対応は連絡会を発足させ広く呼びかけをしました。兄弟3人であること、相手が米軍であること、そして情報収集が困難で広く協力が必要と判断したためです。

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